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この取り組みを実際に行ったときは、「総合的な学習の時間」が確保されていない段階でした。したがって、十分な時間が保障されていないため、次のように、家庭科の「住まい方の学習」の延長で2時間、保健体育の時間で1時間行いました。
☆トイレについて→トイレ探検をしよう。……1時間
☆トイレ探検の結果の発表→1枚の写真から……1時間
(性同一性障害、インターセックスについて)
☆もっと知りたいこと……1時間 |
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完全実施のなかではもっと十分な時間をかけ、広がりを持った内容に発展させいくことが可能だと思います。
☆トイレの何について調べるのか。
☆自分たちの調べたことから見えてくる課題は何か。 |
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これらについても、十分な時間をとるとより深い学習になると思います。
さまざまな性の学習は、教師の側が投げかけない限り、子どもたちから課題として出てくることはほとんど考えられません。特に、性的マイノリティーについては存在そのものを知らないわけですから、「総合的な学習」とは言っても、基本的な学習なしに発展はあり得ません。より深い理解と発展のための基本的な学習、課題追及のための調べ学習、この二つを1セットとして進めていくことがキーポイントとなります。
子どもたちの調べ学習として実際にやったことは、トイレ探検だけですが、トイレ探検の後、性同一性障害やインターセックスなどの学習をし、子どもたちから課題を出させていくなかで取り組ませたいこととしては、次のようなことがあると思います。
1性器について
いままでの授業であれば、外性器、内性器の学習は、教師が用意した図やプリントで終わりになっていたと思います。時間が確保されるなら、自分たちで調べ、図にかき、説明するという過程をとおして、単に上から与えられた知識ではない、自分たち自身のものとして残っていくことでしょう。
特に、インターセックスを理解する上では、胎児の段階で男女の性器が分化していくことを調べていけば、どちらにも当てはまらない性器の存在が自然な形で理解できると思います。
違いを強調する学習ではなく、同じところ、似ているところを見つけていくことにポイントを置いた性器の学習を、子どもたち自身の手でつくり上げていけると思います。そして、子どもたちなら、調べたことを発表するときに、ペープサートにしたり、紙芝居にしたり、文字にするだけにとどまらない、ほかの人の理解が深まるユニークな方法を考え出すことでしょう。
2男女二分法にとらわれた生活を問い直す
「なぜ、トイレの男女別を示すマークの色や形が限定されているのか」
「なぜ、女性用トイレにしかオムツ替え用のベッドがないのだろうか」
トイレ探検から出てきたこれらの疑問から出発して、ジェンダーの問題にも広げていけそうです。いままであたりまえと思っていたこと(男はめそめそするな、女だから手伝いなさい、女のくせに、男のくせに、男は黒、女は赤……)が、本当にそうかな、おかしいんじゃないかなと考えるきっかけになっていくはずです。
3理想的なトイレを設計しよう
いろいろな人が使いやすいトイレを設計してみる学習です。さまざまな性の人も、障害のある人も、子どもを連れた人も、お年寄りも、誰が使っても快適と思える理想のトイレれを考え、絵にしてみるという活動をとおして、自分の学んだことを形に表すことができます。
暗い、汚い、くさいなど、学校のトイレは快適な場所とはとても言い難いのが現状です。評判の悪い学校のトイレを、学んだことをもとに設計し、変えていくことができたら本当にすばらしいと思います。
最後に、今回の学習と性教育カリキュラムとの関係に触れておきます。
トイレをキーワードにした「総合的な学習」は、次のようにいままでの性教育カリキュラムとさまざまなところで関連づけられています。
事前にしておくべき内容
・性器(低学年→大きくなるからだ、中学年→男女の性別の違い)
・プライバシー(低・中学年→プライベートなからだの部分)
同時に学習していける内容
・さまざまな性(高学年)
・性役割、家族(高学年) |
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いままでの性教育の内容を後退させずに、さまざまな内容を取り入れていくことが可能な大きなテーマを設定していくこと、そして、子どもたち自身の疑問や発想を大事にしていくことが、「総合的な学習」の大きな鍵になるのではないでしょうか。
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