今、性教育実践への、「過激だ」「行き過ぎだ」という不当な攻撃がそれこそ“過激”に行われています。それは子どもたちや保護者から出てきたものではなく、メディアがある日突然取り上げたり、地方議員や国会議員の質問が発端となったものです。
なかでも、都立障害児学校の性教育実践にかけられた攻撃は、その規模と不当性において際立っています。これらの学校ではハンディのある子どもたちの実態とニーズを見据え、保護者の願いに丁寧に応え、教職員が話し合いを重ねた子どもたちの「いのちとからだ」をまもり育む性教育実践を行ってきました。
それに対して、2003年7月2日に都議が「行き過ぎた性教育」「過激な性教育」という言葉を乱発して攻撃してきたのです。毅然として教育内容への不当な政治的介入を阻止すべき東京都教育委員会(以下、都教委)も追随して、都議の現場「視察」に事実上共同して立会い、その後全教員に拒否を許さない犯罪者扱いの「事情聴取」を行い「調書」までとりました。さらに服務・学級編成まで「不適切」と一方的に決めつけたのです。
その後2003年9月11日には、都教委は障害児学校教職員など116名に対して不当な処分等を行いました。
この一連の攻撃に保護者から「子どもたちの実態を無視したもの、事実を正しく理解してほしい」と怒りの声があがり署名活動などさまざまな運動が起こっています。
この間、国会でも連動するように議員が性教育を「過激」として取り上げ、首相の見直し発言や文科省の全国五府県の調査が実施され、同省が性教育手引き書作成を計画するなどの動きが出ています。
これほど大規模に恣意的に行われる攻撃の狙いは、教育基本法10条が禁止する「教育への不当な介入」をより直接的に行うことです。
この動きに連れて、学校の種別を問わず性教育が中止されたり制限される事態が出てきています。子どもたちの性の学習権が保障されなければ、いま以上に子どもたちが性について無知のままに放置され、興味本位のマスコミ情報に煽られ、性の暴力的文化、性の消費的文化にさらされます。結果として望まない妊娠や性感染症の急増に歯止めがかからなくなることは目に見えています。これでは子どもの健やかな発達にとって大きな妨げにとなります。この一連の性教育に対する常軌を逸した攻撃を跳ね返すためには、性教育へのより多くの人々の一層の理解と支持が必要となります。
教育行政も、保護者や現場教職員と共同して子どものためによりよい性教育を創造することをサポートする姿勢こそ大切です。今回の頭から禁止したり押さえつける乱暴な手法は、教育の場にあってはならない暴挙です。
これら一連の攻撃に対して、学校教育・性教育を守るために私たち性教協は、皆様に学校教育・性教育に対する不当な介入を跳ね返し、ゆきとどいた教育を求めるための連帯の呼びかけをしています。
賛同される団体・個人はメールでメッセージをいただければ幸いです。
子どもたちの性と生にとって健やかで明るい未来を築いていきましょう!